100mオーバーのキャストに必須!ベイトリールのブレーキ知識【遠心ブレーキ・マグネットブレーキ】

両軸(ベイト)リールの遠心ブレーキとマグネットブレーキについての記事です。

両軸遠投カゴ釣り(他ベイトリールを使用した超遠投を含む)ではバックラッシュを抑えて最大限の飛距離を出したり、安定したキャストを可能にする為、 ブレーキの特性や違いを理解した上で使いこなすスキルが重要なのでまとめておきます。

遠心ブレーキ

遠心ブレーキはスプール側面に組み込まれたブレーキシューをフレームやサイドカップの物理的リング状のライナーへ押し付けた摩擦抵抗によりスプールに対してブレーキを掛ける方法です。

ブレーキ力はスプールが回転することで発生した遠心力を利用してブレーキシューをライナーへ押し付ける構造となっていて、遠心力は速度の2乗に比例します。 

また、ブレーキシューの摩擦係数と質量も関係します。という事はブレーキシューの素材を変更する事で摩擦係数と質量も変わる為ブレーキ力に変化があり、純正品ではないカーボンや他の樹脂を使用される方もいると思います。

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使いこなす為の知識としては、低回転時は効きが弱くて高回転になるにつれ鋭く、強くブレーキが掛かる。キャスト直後に発生する初期バックラに相性が良いと思います。


マグネットブレーキ

マグネットブレーキは非接触型でスプール回転とマグネット間で生まれる電磁誘導ブレーキを用いています。

発生するブレーキ力は一定ではなく、スプール回転速度に比例して増減します。たまにブレーキ力が一定と書かれているWeb記事を見かける事がありますが間違いですのでご注意ください。(間違った記事が多すぎます💦)

勘違いしてスプールを磁力で引っ張ったり、押したりしてスプールに常に同じだけブレーキ(抵抗)を与えていると思い込んでしまうのでしょうか? スプールは多くのリールはアルミ合金製で磁性がありませんので、回転しない時に押したり引いたりすることはありません。つまり動いていない時はブレーキ0です。

ダイワの一部のリールではマグネットとスプールの距離を遠心力とスプリングを応用して回転数に応じて可変する機構を備えたものがありますが、現在のラインナップでは遠投カゴ釣りで使えそうなサイズが見当たりません。

シマノは電子制御のDCブレーキがあり、スプール回転をモーター発電に応用して発生した電流を利用して制御しているようです。こちらも今のところ遠投カゴ釣りで実用的なサイズがありません。

ダイワ、シマノどちらの方式も素晴らしく是非カゴ釣りでも使用してみたいです。

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マグネットブレーキを使いこなすには、回転数に比例したブレーキなのでベースのブレーキとして活用が良いと思います。

別記事用の資料ではキャスト時スプールのrpmは回り出してから0.37秒で26550rpmと凄まじい回転に達し、1.1秒時には23598rpmまで落ちています。この鋭い立ち上がりからの減速に対して位置固定マグネットブレーキだけで対応しようとすると、高回転から低回転の差に対してブレーキ力が足りない事があります。マグネットブレーキだけでバックラッシュを防ごうとした場合には高回転~低回転時のバックラに備えて強くかける必要があります。そうすると低回転時もブレーキが強く効く状態となり、よく耳にするマグネットブレーキは飛距離が伸びないという現象が起こります。

遠心ブレーキとマグネットブレーキの違い【まとめ】

遠心ブレーキマグネットブレーキ
スプール回転速度に対して2乗に比例比例
方式接触非接触
高回転時非常に強い抵抗強い抵抗
低回転時非常に弱い抵抗弱い抵抗
無回転時00
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※遠心ブレーキのコマ数と素材と周回する径、マグネットブレーキのマグネット数及び距離に依存しますのでこの記事は傾向を示しています。全条件ではありません。

ブレーキの傾向は実測値ではありません。実際にはリールの各部機構や抵抗により計算値との差異が生まれます。

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